カブトムシ飼育のきっかけとなったのが、ヘラクレスオオカブト!
世界に1300種以上いるとされているカブトムシ。
その頂点に君臨しているのがヘラクレスオオカブトといって過言ではないでしょう。
世界の中でも一番名前の知られているカブトムシだと思います。
私もヘラクレスオオカブトの生体を初めて見たときに、その大きさや迫力に驚きました。世界にはこんなカブトムシがいるのか!っと…その出会いがきっかけとなりカブトムシやクワガタ飼育の世界にのめりこみました。
■ヘラクレスオオカブトについて。
ヘラクレスオオカブトの特徴。
ヘラクレスオオカブトの一番の特徴はやはりその頭角や胸角の長さであり、角が太く長くまっすぐな個体に人気が集中しています。
中でも原名亜種であるヘラクレス・ヘラクレス(通称:DHヘラクレス)は最も太く長く育つため、飼育されている個体が多いようです。
また飼育が容易であること、それと成虫の寿命が1年とカブトムシの種類の中でも長いこと
も飼育人気を高めている要因となっています。
飼育環境としては、南米の山脈や高原の気温が低いところに生息しているため、25℃前後が管理の目安となります。
亜種共通の名前であるヘラクレスは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスが名前の起源となっていて、大きさ、迫力、強さ、どれをとっても昆虫の王者にふさわしく、これほどヘラクレスの名前がふさわしい昆虫はいないでしょう。
ヘラクレスオオカブトの分類。
ディナステス属にはヘラクレスオオカブトのほかに、ネプチューンオオカブトやサタンオオカブト、グラントシロカブトも含まれています。
ディナステス属には、人気のある種類が多いことがわかります。
■亜種名と生息地と名前の由来。
12の亜種とその生息地、また名前の由来についてまとめてみました。
ヘラクレス・ヘラクレス
(原名亜種)
Dynastes hercules hercules
生息地:グアドループ諸島、ドミニカ島
ヘラクレス・リッキー
(亜種名リッキー)
Dynastes hercules lichyi
生息地:ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー
名前の由来:Rena・Licky氏にちなんでいます。
ヘラクレス・エクアトリアヌス
(亜種名エクアトリアヌス)
Dynastes hercules ecuatorianus
生息地:コロンビア、エクアドル、ペルー、ブラジル
名前の由来:産地であるエクアドルより由来しています。
ヘラクレス・オキシデンタリス
(亜種名オキシデンタリス)
Dynastes hercules occidentalis
生息地:パナマ、コロンビア、エクアドル
名前の由来:「西部」のという意味、西部のヘラクレスとなります。
ヘラクレス・セプテントリオナリス
(亜種名セプテントリオナリス)
Dynastes hercules septentrionalis
生息地:グアテマラ、ホンジュラス、コスタリカ、パナマ
名前の由来:「北部」のという意味、北部のヘラクレスとなります。
ヘラクレス・ブリュゼニ
(亜種名ブリュゼニ)
Dynastes hercules bleuzeni
生息地:ベネズエラ東部
名前の由来:Patrick・Bleuzen氏にちなんでいます。
ヘラクレス・モリシマイ
(亜種名モリシマイ)
Dynastes hercules morishimai
生息地:ボリビア北部
名前の由来:森島 啓司氏にちなんでいます。
ヘラクレス・パスコアリ
(亜種名パスコアリ)
Dynastes hercules paschoali
生息地:ブラジル東南部
名前の由来:Paschoal・Coelho・Gros氏にちなんでいます。
ヘラクレス・トリニダーデンシス
(亜種名トリニダーデンシス)
Dynastes hercules trinidadensis
生息地:トリニダード島
名前の由来:産地トリニダード島に由来しています。
ヘラクレス・タカクワイ(亜種名タカクワイ)
Dynastes hercules takakuwai
生息地:ブラジル西部
名前の由来:高桑 正敏氏にちなんでいます。
ヘラクレス・トゥクストラエンシス
(亜種名トゥクストラエンシス)
Dynastes hercules tuxtlaensis
生息地:メキシコ南部
名前の由来:産地トゥクストラスに由来しています。
ヘラクレス・レイディ
(亜種名レイディ)
Dynastes hercules reidi
生息地:セントルシア島、マルティニーク島
名前の由来:William・Read氏にちなんでいます。
※ヘラクレス・レイディの別の亜種としてヘラクレス・バウドリーがいるという説もありましたが、亜種名ヘラクレス・レイディに統一されています。
今はヘラクレス・レイディの中でも頭角突起が2本以上あり、胸角の基部が太い個体をバウドリータイプと呼ぶこともあります。
亜種の見分けとしては頭角の長さや突起の位置、胸角の長さや伸び方や突起の位置を確認して判断します。
■ヘラクレスオオカブトのギネスと記録更新年。
飼育するにあたり、気になる♂のギネスサイズを亜種ごとにまとめてみました。
2017年にむし社で発表しているギネスと記録発表年を参考としています。
ヘラクレス・ヘラクレス
サイズ:181mm
記録年:2017年
ヘラクレス・リッキー
サイズ:165.2mm
記録年:2013年
ヘラクレス・エクアトリアヌス
サイズ:162.26mm
記録年:2008年
ヘラクレス・オキシデンタリス
サイズ:155.7mm
記録年:2008年
ヘラクレス・セプテントリオナリス
サイズ:153.3mm
記録年:2008年
ヘラクレス・ブリュゼニ
サイズ、記録年:なし
ヘラクレス・モリシマイ
サイズ:140mm
記録年:2008年
ヘラクレス・パスコアリ
サイズ:148.4mm
記録年:2011年
ヘラクレス・トリニダーデンシス
サイズ:154.4mm
記録年:2013年
ヘラクレス・タカクワイ
サイズ:142.1mm
記録年:2011年
ヘラクレス・トゥクストラエンシス
サイズ、記録年:なし
ヘラクレス・レイディ
サイズ:110.4mm
記録年:2017年
またこれからギネスを更新されたいっという方は、ギネス記録のないヘラクレス・ブリュゼニやヘラクレス・トゥクストラエンシスの飼育をしてみるのもいいかもしれません。
ただ、飼育個体も野外個体もあまり見かけないため、取得するのが一番大変かもかもしれませんが…)
■まとめ。
初めてヘラクレスオオカブトを飼育される方は、外国産のカブトムシだしなんだか飼育が難しそう…と考えてしまうかもしれませんが、飼育は温度管理をしっかりしていれば難しいこともなく、初めてのカブトムシ飼育にもオススメ出来ます。
なにより自分で育てたヘラクレスオオカブトが羽化した時は、日本のカブトムシにはないその長い角や大きさに感動すると思います。
ではでは、また。
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