シロカブト系
世界最大のカブトムシであるヘラクレスオオカブトがいるのがディナステス属です。別名はヘラクレスオオカブト属とも呼ばれます。
ディナステス属は、ヘラクレス系とネプチューン・サタン系・シロカブト系の3つに分類できます。
今回は白くて小さいのが魅力のシロカブト系についてまとめてみました。
※ヘラクレスオオカブトについては、
ディナステス属 ヘラクレスオオカブトの種類・生息地・名前の由来・ギネスまとめ
を参照ください。
※ネプチューン・サタンについては、
ディナステス属 ネプチューンオオカブトやサタンオオカブト 種類・生息地・名前の由来・ギネスまとめを参照ください。
■シロカブトについて
特徴
ヘラクレスオオカブトに見た目は似ていますが、ディナステス属で最も小さく日本のカブトムシにも劣る大きさの種類もいます。また体色は白や黄色で角は短めです。
性格は穏やかであまりケンカはしません。
飼育されている個体も多く、ヘラクレスオオカブトなどと同様に比較的簡単に飼育が出来ます。ただ低温による飼育が必要で、個体によっては20℃を超えられない種類もいます。
種類・生息地・名前の由来
気温や環境が州により大きく異なるアメリカに多く生息していることもあり、種類により体色や飼育温度が変わります。
グラントシロカブト(グラントオオカブト)
Dynastes granti
Dynastes granti
特徴として胸角の先端が割れていて寒さには強いです。体色は湿気があると黒くなり乾燥すると白くなります。
卵の期間が長く孵化までが1ヵ月から6ヵ月必要です。
生息地:アメリカ合衆国アリゾナ州・ユタ州
名前の由来:南北戦争の英雄グラント将軍から由来とされていたが、最近はアリゾナ州(Fort Grant)からの説が有力となっています。
ティティウスシロカブト(ティティウスオオカブト)
Dynastes tityus
Dynastes tityus
ディナステス属の中で一番小さい種類になります。鉤爪がとても鋭く、独特の芳香を持つのが特徴です。
別名ユニコーンビートルとも呼ばれ、シロカブトの中では気が荒い方です。飼育温度は25℃程度となります。
生息地:アメリカ合衆国北東部・東部・南東部)
名前の由来:ギリシャ神話のジュピターの子供、巨人ティティウスから由来しています。
ヒルスシロカブト(ヒルスオオカブト)
Dynastes hyllus hyllus
Dynastes hyllus hyllus
昔はシロカブトの中でも珍種でなかなか入手することが出来ませんでしたが、現在は飼育個体も多いです。
個体により黄色が強くでます。飼育適温は25℃程度です。
生息地:メキシコ・グアテマラ
名前の由来:ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの息子ヒルスから由来しています。
モロンシロカブト(モロンオオカブト)
Dynastes hyllus moroni
Dynastes hyllus moroni
ヒルスシロカブトのサンタマルス山脈産亜種です。
ディナステス属の中では休眠時間が最も長くなります。
生息地:メキシコのサンタマルス火山帯でのみ生息が確認されています。
マヤシロカブト
Dynastes maya
Dynastes maya
頭角が斧のような形をしているのが特徴です。ただ過去にホンジュラス産のヒルスシロカブトもマヤシロカブトだ!って経緯があり、斧状ではない場合もあるようです。
最初はヒルスシロカブトと同一種とされていましたが、外観や分布域が異なることから区別されました。シロカブトの中では最も大きく100mm程度となります。
飼育には18℃から20℃と低温管理が必要です。
生息地:ホンジュラス
ミヤシタシロカブト
Dynastes miyashitai
Dynastes miyashitai
2004年に新種として登録されました。
分布域が非常に限定されていて、あまり日本では見かけません。
生息地:メキシコのプエビラ
名前の由来:標本商の宮下哲夫氏にちなんで命名されています。
ギネスと記録更新年
こちらも2017年にむし社で発表しているギネスと記録発表年を参考としています。
グラントシロカブト
ギネスサイズ:89.1mm
記録年:2009年
記録年:2009年
ティティウスシロカブト
ギネスサイズ:69.5mm
記録年:2015年
記録年:2015年
ヒルスシロカブト
ギネスサイズ:98.2mm
記録年:2012年
記録年:2012年
モロンシロカブト
ギネスサイズ:105.1mm
記録年:2011年
記録年:2011年
マヤシロカブト
ギネスサイズ:104.2mm
記録年:2012年
記録年:2012年
■まとめ
・ディナステス属で一番小さい種類
・性格は比較的穏やか
・低温管理が必要
・種類により体色が白や黄色となる
いかがだったでしょうか。この記事が参考になれば幸いです。
ではでは、また。
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