カルコソマ属
東南アジアの広い範囲に生息している大型のカブトムシの種類のことをカルコソマ属と呼びます。
別名はアトラスオオカブト属とも呼び、ヘラクレスオオカブトと並んで有名なアトラスオオカブトなどがこの種類となります。
東南アジアの暴君とよばれるカルコソマ属のカブトムシ達。そんな彼らの種類や主な生息地、名前の由来などをまとめてみました。
■カルコソマ属について
カルコソマ属の種類
◇アトラスオオカブト
カルコソマ属といえば、この名前が一番に出てくるでしょう。
ギリシャ神話のなかで、永遠に天球を支え続けるという過酷な運命を背負うことになる神・アトラスが名前の由来とされています。
◇コーカサスオオカブト
こちらもアトラスオオカブトと同じくらい有名な種類です。
アトラスオオカブトよりさらに大きい体格で、暗緑色の渋い体色をしています。その大きさや強さは東南アジア最強と言って差し支えないでしょう。
古代スキタイ語のクロウシスが名前の由来とされていて、白い雪という意味です。
◇モーレンカンプオオカブト
別名はボルネオオオカブトと呼ばれています。
近年はボルネオ島からの輸出制限もあり、日本ではなかなか見かけなくなっています。
ボルネオ島の観光では、この種の採集ツアーや標本作りツアーが企画されています。
◇エンガノオオカブト
2004年に永井信二氏が発見した新種。
河野和男氏が入手した標本の雄4頭、雌5頭のみが知られています。
カルコソマ属の特徴
なんといってもカルコソマ属の魅力は、胸部と頭部から突き出た長大な三本の角でしょう。また表面のキラキラした光沢のある体色やするどい爪をもつ長い足も魅力の一つです。性格は凶暴で大きいものは100mm以上にもおよびます。
最近ではホームセンターやペットショップなどで販売されていて、外国産カブトムシ飼育の入門向きと言えます。
最近ではホームセンターやペットショップなどで販売されていて、外国産カブトムシ飼育の入門向きと言えます。
ただ東南アジアの高山に生息しているため高い気温には耐えられません。28℃以上が続く環境では飼育が難しいので、特に夏場の温度管理には注意が必要です。
野外の個体に比べ飼育個体では角が伸びづらいため、有名な割には飼育人気があまりないです。
コーカサスオオカブト
コーカサスオオカブトも4つの亜種に分かれています。その亜種名と生息地をまとめてみました。
ジャワコーカサス(原名亜種)
Chalcosoma chiron chiron
生息地:ジャワ島
スマトラコーカサス
Chalcosoma chiron jassensi
生息地:ジャワ島
マレーコーカサス
Chalcosoma chiron kirbyi
生息地:マレー島
タイリクコーカサス
Chalcosoma chiron belangeri
生息地:インドシナ半島
飼育するにあたり、気になる♂のギネスサイズを亜種ごとにまとめてみました。
2017年にむし社で発表しているギネスと記録発表年を参考としています。
アトラスオオカブト
サイズ:103.6mm
記録年:2008年
モンダナオ諸島産のもので、亜種はフィリピンアトラスです。
コーカサスオオカブト
サイズ:120.1mm
記録年:2013年
モーレンカンプオオカブト
サイズ:100mm
記録年:2013年
ヘラクレスオオカブトといつもどちらが強いかよく議論となっているため、ヘラクレスオオカブトに次ぐ大きさと思っていましたが、ギネスサイズはゾウカブト(130mm台)よりも小さい結果でした。
・カルコソマ属は4種類いる
・外国産カブトムシ飼育の入門向き、ただ温度管理が必要
・ヘラクレスは頭角の角中央の突起の形状で見分けることができる
・アトラスオオカブトは7つ、コーカサスオオカブトは4つの亜種に分かれている
この記事が参考になれば幸いです。
ではでは、また。
野外の個体に比べ飼育個体では角が伸びづらいため、有名な割には飼育人気があまりないです。
カルコソマ属の見分け方
カルコソマ属の見分け方は、頭角の角中央の突起の形により判別できます。
アトラスオオカブト
コーカサスオオカブト
アトラスオオカブトがこぶのように丸い突起で、コーカサスは角のある突起の形となっていることがわかると思います。
体格や体色もすこし違いますが、頭角の突起の形が一番わかりやすいと思います。
ちなみにモーレンカンプオオカブトは、アトラスオオカブトに似ていますが頭角の突起がが頭に近いところにあります。
■アトラスオオカブトの亜種名と生息地と名前の由来
亜種は7つで名前と生息地、名前の由来について記載しました。
アトラスオオカブト(原名亜種)
Chalcosoma atlas atlas
生息地:インドネシアのスラウェシ島、ザンギヘ島など
フィリピンアトラス
Chalcosoma atlas hesperus
生息地:フィリピンの各島(ミンダナオ島やパラワン島など)
名前の由来:宵の明星より由来
アトラスオオカブト(原名亜種)
Chalcosoma atlas atlas
生息地:インドネシアのスラウェシ島、ザンギヘ島など
フィリピンアトラス
Chalcosoma atlas hesperus
生息地:フィリピンの各島(ミンダナオ島やパラワン島など)
名前の由来:宵の明星より由来
コーカサスに匹敵する大きさとなり、アトラスオオカブトのなかで一番のサイズとなる
ネシアアトラス
Chalcosoma atlas keyboh
生息地:マレー半島、シンガポール島、スマトラ島
名前の由来:発見者の永井信二氏の友人、上田正樹氏のあだ名のキーボーにちなむ
インドアトラス
Chalcosoma atlas mantetsu
生息地:インド、ミャンマー、タイ
名前の由来:発見者の永井信二氏の友人、筒井賢氏のあだ名の萬鉄にちなむ
ペレンアトラス
Chalcosoma atlas shintae
生息地:インドネシアのペレン島
名前の由来:発見者の永井信二氏の長女のインドネシア名にちなむ
ブトンアトラス
Chalcosoma atlas butonensis
生息地:インドネシアのブトン島
シムルアトラス
Chalcosoma atlas simeuluensis
生息地:シメウルーエ島
ネシアアトラス
Chalcosoma atlas keyboh
生息地:マレー半島、シンガポール島、スマトラ島
名前の由来:発見者の永井信二氏の友人、上田正樹氏のあだ名のキーボーにちなむ
インドアトラス
Chalcosoma atlas mantetsu
生息地:インド、ミャンマー、タイ
名前の由来:発見者の永井信二氏の友人、筒井賢氏のあだ名の萬鉄にちなむ
ペレンアトラス
Chalcosoma atlas shintae
生息地:インドネシアのペレン島
名前の由来:発見者の永井信二氏の長女のインドネシア名にちなむ
ブトンアトラス
Chalcosoma atlas butonensis
生息地:インドネシアのブトン島
シムルアトラス
Chalcosoma atlas simeuluensis
生息地:シメウルーエ島
■コーカサスオオカブトの亜種名と生息地
コーカサスオオカブトも4つの亜種に分かれています。その亜種名と生息地をまとめてみました。
ジャワコーカサス(原名亜種)
Chalcosoma chiron chiron
生息地:ジャワ島
スマトラコーカサス
Chalcosoma chiron jassensi
生息地:ジャワ島
マレーコーカサス
Chalcosoma chiron kirbyi
生息地:マレー島
タイリクコーカサス
Chalcosoma chiron belangeri
生息地:インドシナ半島
■カルコソマ属のギネス
飼育するにあたり、気になる♂のギネスサイズを亜種ごとにまとめてみました。
2017年にむし社で発表しているギネスと記録発表年を参考としています。
アトラスオオカブト
サイズ:103.6mm
記録年:2008年
モンダナオ諸島産のもので、亜種はフィリピンアトラスです。
コーカサスオオカブト
サイズ:120.1mm
記録年:2013年
モーレンカンプオオカブト
サイズ:100mm
記録年:2013年
ヘラクレスオオカブトといつもどちらが強いかよく議論となっているため、ヘラクレスオオカブトに次ぐ大きさと思っていましたが、ギネスサイズはゾウカブト(130mm台)よりも小さい結果でした。
■まとめ
・外国産カブトムシ飼育の入門向き、ただ温度管理が必要
・ヘラクレスは頭角の角中央の突起の形状で見分けることができる
・アトラスオオカブトは7つ、コーカサスオオカブトは4つの亜種に分かれている
この記事が参考になれば幸いです。
ではでは、また。
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